京都府 平成30年度 宗教法人関係者 人権問題研修会

京都府と京都府宗教連盟では、南部と北部の2会場で、人権問題研修会を開催いたします。
薬物依存症というと、覚醒剤や大麻などの違法薬物を使用する一部の人の問題と思われがちで、偏見から、依存者その家族、依存から回復した人等への差別の問題が起きています。
あらゆる人権に配慮することが求められており、薬物問題に悩んでいる当事者や家族等を地域社会で支えることが必要です。

※宗教法人の代表者をはじめ信者の方、そして府民のどなたでもご参加いただける研修会です。
是非、多数ご来場ください。

講演:「薬物依存問題の理解と支援に向けて」
講師:木津川ダルク 代表加藤武士( かとうたけし) 氏

こころの病、依存症、生きづらさなどから回復の道を歩んでいる本人と家族、友人、支援者、賛同者が、回復の喜びを祝う「リカバリー・パレード」などを紹介した映像を鑑賞し、依存者の回復を支える地域社会について考えましょう。

京都府 平成30年度 宗教法人関係者 人権問題研修会チラシ

日程・会場
平成30年9月11日(火)  (南部会場)
13:00~16:30 (受付12:30~)
京都ガーデンパレス 2階葵 (あおい)
京都市上京区烏丸通下長者町上ル龍前町606
TEL 075 (411) 0111

平成30年9月14日(金)  (北部会場)
13:00~15:30 (受付12:30~)
宮津市中央公民館 (みやづ歴史の館) 3階大会議室
場宮津市字鶴賀2164
TEL 0772 (20) 3390

お申込み・お問合せ
京都府文化スポーツ部文教課宗教法人・文化財担当
電話075 (414) 4522 FAX : 075 (414) 4523

主催:京都府、京都府宗教連盟

 

出版記念セミナー これからの回復支援 〜ダルクの向かう未来〜

出版記念セミナー
これからの回復支援
〜ダルクの向かう未来〜

日時:2018年6月9日(土)13:00〜17:00
18:30〜 懇親会

会場:東京医科歯科大学3号館2階 講義室1

最寄駅:御茶ノ水駅(JR中央線、地下鉄千代田線、地下鉄丸ノ内線)

参加費:無料
主催:特定非営利活動法人 東京ダルク
共催:ダルク八重洲倶楽部
協賛:明石書店
問い合わせ:東京ダルク 03-3875-8808(担当:幸田)

演者
成瀬暢也
埼玉県立精神医療センター医師

熊谷晋一郎
東京大学先端科学技術研究センター准教授

著者ダルク施設長
長崎ダルク/中川 賀雅
木津川ダルク/加藤 武士
三重ダルク/市川 岳仁
仙台ダルク/飯室 勉
東京ダルク/幸田 実
藤岡ダルク/山本 大
栃木ダルク/栗坪 千明
千葉ダルク/白川 雄一郎
北海道ダルク/森 亨
山梨ダルク/佐々木 広

まえがき より

すでにご承知のとおり、「ダルク」は30年以上の経験を持つ、日本でも稀な当事者活動である。しかし、その具体的な活動内容については、実はあまり知られていないようにも思う。というのも、全国のダルクはそれぞれが独立した団体であり、その活動の価値観と方法論は実に多様だからである。今までダルクについて書かれたものは、創始者である近藤恒夫によるものか、各地の代表者たちによる、それぞれのダルクに関する記述だろう。 この点において、今回私たちは大きなチャレンジを行ったと思う。それは「分担」である。全国のダルク代表者たちが、ひとつの大きなテーマを分担して語るというのは、今までなかったチャレンジである。この過程において、私たちはどれだけ議論をしたことだろう。時にはまったく異なる意見がぶつかり合うこともあった。だが、その議論の中で私たちはお互いの信頼を獲得していったように思う。そして、この「信頼」こそが、本書の完成のキーワードだったように思う。
本書は基本的に三部構成になっている。 一部は「回復」に関すること、第二部は「実践」、第三部は「連携」についての記述である。

松本班・嶋根班 合同研究成果報告会に参加してきました。

平成29年度厚生労働科学研究費補助金 合同研究成果報告会に参加してきました。

松本先生の刑に一部猶予制度における薬物依存者地域支援に関する政策研究では「Voice Bridges Project」(声の架け橋プロジェクト)では、おせっかいな支援を実践。

といっても実にシンプルだが効果がある。

それは、自殺未遂者に対する介入研究よりヒント得たとのことです。

緊急搬送されてきた自殺未遂者に年に3~4回程度短い定型文の手紙を出すだけで、3年以内の再企図率や自殺死亡死亡率を優位に低減させるとのことでした。

ずいぶん前に松本先生に緊急搬送されてくる薬物の過剰摂取や覚せい剤の急性期などの患者さんに、依存症理解や回復に関する情報提供はできないものかなどお話ししていましたが、少し形が違いますが救急搬時の治療や対応に変化が起きたのはうれしいことです。

私たちの経験からもプログラムから離れてしまった仲間に連絡のつく仲間にはたま~に連絡を入れたりしているとプログラムに戻ってきたりすることがありました。そんな経験からもこの「Voice Bridges Project」(声の架け橋プロジェクト)は効果が期待されます。

もう一つ嶋根班のダルク利用者のコホート調査(追っかけ調査)の報告では、ダルクに入所している利用者の断薬の高さに会場より一様のおどろきがあった。何せ入所6ヶ月の断薬率が88%、1年後でも76%が断薬を継続しているという数字。

会場からは、「驚異的だ」、「ダルクを出てからの数値が肝心」、「比較出来る調査はあるのか」など、ちょっとその効果の高さやデータに嫉妬したり、受け入れたくない気持ちがあるのか、素直にダルクで起きている薬物依存者の断薬に対する評価する声が少なかったのは残念です。

また、断薬を優位にする条件として、ダルク利用者間の仲の良さや、スタッフとの関係が良好かなどがありました。

そらそうだろうな。取り組めるプログラムとその参加者との関係性が継続率や回復に大きく起因しているということですね。

もっともらしいワークを権威的上から目線で行っても効果が低いという事なのでしょう。

今後も継続したおっかけ調査を行うことが伝えられ、会場からのリクエストなども受けながらダルクでの支援についてのエビデンスを伝えていただきたいものです。

今日もその追っかけ調査についての意見交換会が行われます。ダルクや回復を望むアディクトにとってより良い研究が行われることを望みます。