薬物依存症:正しく知り、回復へつなげる
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薬物依存症とは
薬物依存症とは、大麻、覚せい剤、シンナー、あるいは特定の医薬品などを「くりかえし使いたい」「使っていないと不快になる」といった状態になり、自分の意志ではやめようと思ってもやめられない病気です。
精神的依存
「どうしても欲しい」という欲求が我慢できなくなる状態。脳の報酬系が変化し、理性ではコントロールできません。
身体的依存
クスリがなくなると、震えやイライラなどの不快な「離脱症状」が出る状態。体がクスリを求めてしまいます。
※次第に体が慣れてしまい、同じ効果を得るために量が増えていく「耐性」も特徴の一つです。
「一度だけ」のつもりが病気の入り口に
「自分ならいつでもやめられる」という考えは非常に危険です。
依存性のある薬物は、脳の働きを物理的に変化させます。好奇心や、ダイエット目的(やせられる薬)など、きっかけは何気ないことかもしれませんが、その一歩が「警戒心の壁」を壊し、気づかぬうちに常用へと移行させてしまいます。
サインと症状
日常生活の変化
- 薬物を手に入れるためになりふり構わなくなる(借金、嘘、犯罪など)
- 一日の大半を薬物の入手や使用に費やし、仕事や趣味を放置する
- 使いたくないと思っても、自分を制御できない
主な離脱症状(禁断症状)
- 不眠・過眠
- 抑うつ・不安・焦燥
- 幻覚・妄想
- 筋肉や関節の痛み
- 異常な発汗・嘔吐・下痢
- けいれん発作
治療と「回復」への道のり
依存症に特効薬はありません。しかし、「回復」は可能です。回復とは、薬物を使わない生活を継続し、社会の中で自分らしく生きていくことを指します。
回復のための3つの柱
- 医療機関での受診: 外来治療を基本とし、状況により入院も検討します。
- 認知行動療法: 薬物を使いたくなる引き金(ストレスや人間関係)を整理し、対処法を学びます。
- 自助グループへの参加: ダルク(DARC)やNA(Narcotics Anonymous)など、同じ悩みを持つ仲間とつながることが、継続の大きな力になります。
意志の力だけで解決しようとせず、専門家や仲間の助けを借りることが回復への最短ルートです。
ご家族・関係者の方へ
ご本人の問題で悩まれている方は、一人で抱え込まないでください。厚生労働省より、具体的な対応策がまとめられたガイドが公開されています。
