年末恒例のお餅つき

年の瀬、冬の澄み切った青空の下、木津川ダルクの庭に、もち米の香りが食欲をそそる、一年で最も賑やかな日がやってきた。総勢35名の仲間たちと、20kgのもち米を相手に、昔ながらのお餅つき大会を開催。

庭先で蒸し器の蒸気の立ち込め、もち米がふっくらと炊き上がり、焚き火の炎がパチパチと弾ける庭では、大きな臼と杵が用意された。初めて杵を持つ仲間もいれば、慣れた手つきで餅を搗くベテランも。力任せに搗こうとする若者に、年長者が「餅は優しく包み込むように搗くんだよ」と声を掛け、その温かい手から手へ、伝統が受け継がれていく。

臼の中で、もち米が粘り気を出して一つにまとまり始める。力強いリズムに乗って、杵が上下するたびに、もち米が白く輝き、参加者たちの顔が笑顔に。搗きたての餅は、まだ温かくて柔らかく、口にするとほんのりとした甘みが広がる。

「今年の餅は格別だね」「来年もまたやりたいね」と、言葉が弾む中、参加者たちは、自分たちの手で作ったお餅を頬張り、互いの笑顔と、冬の澄んだ空気を分かち合った。この日の思い出は、きっと彼らの心に、温かい光として長く残り続けるだろう。