「僕は回復していく」

私は、今、木津川ダルクで生活をしていて、回復していきます。
不安や、とらわれ事等もないと言ったらうそになるかも知れませんが、私は未来を信じています。
もともと、私は人より強がりだったり自信があったりする所もありますが、木津川ダルクが、そうさせてくれました。仲間との関係、いい事もたくさんありましたし、悪い事もありリラプスしたり、身近な仲間の死だったり、でも今の自分を作りあげてくれました。

私が、初めてダルクとつながりをもったのが、今から約9年前、当時19才だった私は、矯正施設から出て保護観察官に言われ、そのまま、施設につながりました。その当時もダルクで学ぶ事はたくさんあり、とても為になったと言う思い出があります。ただ薬は、止まらなくて使いながらダルクや、NAに行く様になりました。そして、また逮捕されました。
その時、同時に、私は肝臓を壊しているのが分かり命にかかわるとの事で、在宅起訴されそのまま病院に入院する事になりました。

今となっては、体を壊した事を思い出話の様に話せるのですが、当時は、とてもじゃない不安、治療をしても、まったく良くならずに、半年ぐらい経過しても、主治医にも何で数値よくならないのだろうと、首をかしげられたり、先が見えなくてとてもショックだったのを覚えています。20才と言う若さで、命にかかわるといわれ、毎日3回の点滴、周りには私と同じぐらいの年齢の方もいなく、すごい孤独感にとらわれ、自分のやってきた事にすごく後悔をしましたし、夜ベットで一人祈り続けていたのを鮮明に覚えています。
そして、裁判で、成人になってからの1回目の逮捕だったこともあり、執行猶予となりました。体の方も1年ぐらいで良くなり退院し通院生活になりました。
それから、私はそのような事もあり、強い意志を持ち社会生活が始まりました。病院を出てからは、ダルクの関わりは、無くなり自分も行かなくなりました。

それから2年半は、薬が止まっていました。私は同時に体によくない物、入院をきっかけにたばこ、酒等、全て止めていましたが、1本のタバコから、酒、覚せい剤とみごとにスリップしていきました。そこからの4年間は彼女を変える、仕事を変える、家を変える等色々しました。止める為に、「捕まるから…」止めるというより自分で本当に思ったからすごく強い意志で止めようとしました。僕が、薬を止めたかった理由は、婚約者とか好きな人を失った、友達を失ったとか、金が無くなったとか、逮捕されるからでもなく、少しはそういう気持ちもありますが、本当に心から思ったのは、自分を傷つけたくなかった。病気をして強い意志をもって挑んでも、使う自分、止めようと色んな事をしてみても失敗する自分、自尊心は無くなり、どうしようもない感情。僕は、多分ナルシストの所があるので自分を、そのような感情に成り続けるのが、一番辛かった。
もちろん大切な人を失うのはとても、とても、辛い。でもなにより、薬を使い後悔する自分、自尊心のなくなる自分、あのなんともいえない感情や気持ちが私は一番辛かった。

そして、色んな思いで、今回2回目の施設につながりました。1回目は、人に言われ、覚せい剤依存を治したいとつながった所、2回目は、自分からこの自分自身の中の問題を直したいと思いつながった所。

生活していて前にも書きましたが、施設でリラプスも、覚せい剤でしました。でも、こんな事を書くと批判をする方もおられると思いますが、いいリラプスで、自分に自信をもっていました。
仲間も首をつって自殺しました。施設では仲間の死は身近にあると聞いていましたが、こんなに近い仲間入寮生の立場・・・
とてもすごいメッセージをもらいました。とてもとても書ききれません。

でもそこにはいつも仲間がいて、楽しい時も悲しい時もリラプスした時も仲間の死の時も。そして今、「回復していく」と、言える私がいます。

木津川ダルクの仲間G

アパリ東京本部ニュースレターNO.79